COP29 気候変動対策が資金争奪戦にすり替わる 討議は「コップの中の嵐」に

 国連の気候変動国際会議(COP29)が11月11日、アゼルバイジャンの首都バクーで開幕しました。案の定というか、残念というか。COP29のHPには「緑の国に向けて連帯を」と大きく掲げられていますが、早くも分裂し始めています。この3年間、エジプト、アラブ首長国連邦(UAE)、そしてアゼルバイジャンと

日本でも内部告発で企業、組織が変革する動きは加速するか 消費者庁が刑事罰を検討

 日本の内部通報者への保護策がようやく前進します。消費庁は企業や役所などで不正を内部告発した人物に対し解雇や懲戒などで処分した場合、刑事罰を課す方針を固めました。欧米では経営者や企業など組織的な不正を内部告発する動きが広がっており、最近では2021年には代表的なソーシャルメディアのフェイスブックの内

100億匹のズワイガニが死滅 被害額は20兆円? 地球温暖化の衝撃は止まらない

 かなり衝撃でした。米国の海洋大気局の調査によると、2021年に北極海の南にあるベーリング海で約100億匹のズワイガニが死滅したそうです。原因は海洋熱波と地球温暖化の影響でベーリング海が亜寒帯の域になってしまうという本来ならあり得ない気候変動に見舞われていることです。当然、海の中の生態系を中心に大き

衆院選挙、異常な猛暑や豪雨は票にならない!?気候変動対策が公約に盛り込まれない不思議

 日本にようやく秋が訪れて来ました。2024年の夏は気温35度を超える猛暑日が北海道でも当たり前のように何ヶ月も続き、春夏秋冬を満喫できる日本の四季のリズムは完全に崩れてしまったようでした。もっとも、猛暑の後の秋は短期間で終わるのが最近の常。そんな季節感が寂しいというか、地球温暖化による気候変動の恐

神宮外苑の再開発、多くの声を聞き「公共の空間」を問い、街を創る時

 三井不動産が9月28日に東京・明治神宮外苑の再開発事業について説明会を開きます。対象は港区と新宿区の住民や事業者です。明治神宮外苑の再開発事業を巡っては大量の樹木伐採などに批判が集まっていますが、事業者4者の代表を務める三井不動産は東京都に伐採本数をさらに減らす見直し案を報告しており、実現に向けて

イスラエルの博物館、展示品が壊されても保護せずに展示「個人を信頼し、尊重する」を貫く

 日本でも海外でも旅行に行けば、必ずといってと良いほど訪問先の美術館、博物館に向かいます。地域の皆さんが誇る歴史、美術品を間近に体感できるうえ、思いがけない刺激を受けることが多いからです。数千年の時間を感じさせない展示品から、「人間って生きているんだなあ」と実感する時間がとても好きです。貴重なもので

個人情報の漏洩250万件 信用を捨てた損保にESGは手に負えない持続不可能な経営だった   

 驚きはありませんでした。中古車販売のビッグモーター事件でもう経験済み。損害保険会社は、顧客の信頼を裏切ることに罪悪意識を覚えていないことが改めてわかりました。損害保険はじめ金融機関は、信用が最も大事な資産です。ところが、なんの躊躇もなくどこかへ置き去りにしてしまい、忘れてしまったかのようです。金融

一条工務店、タマホームなどを悪質例と公表「下請けいじめ」は消費者の購買動機に影響を与えるか

 大企業が取引先の中小企業との価格交渉や価格引き上げに消極的な姿勢を示す、いわゆる「下請けいじめ」が問題になっています。公正取引委員会や経済産業省の中小企業庁は悪質な企業名を公表し、下請けいじめの改善を求めています。狙いは企業間取引の改善とともに、当該企業の製品やサービスを利用する消費者にも伝えるこ

小林製薬とビッグモーター 不正の図式が同じに見える

 1年前の事件の再放送を見ている気分です。ビッグモーターと小林製薬が二重写しになったニュース映像が流れていました。1年前のニュースと二重写し 小林製薬は2024年7月23日、創業家の小林一雅会長と小林章浩社長が辞任する人事を発表しました。紅麹を原料に使ったサプリメントによる健康被害は拡大する

地球温暖化はワイン産地を北へ、北へ 北海道のピノがうまい

 おいしいワインが全国各地で生産され、とても身近になってきました。半世紀ほど前なら、日本でワインといえば山梨県、ブランドなら甲州園がとても有名でした。ところが、地球温暖化のせいなのでしょうか、もう10年以上も前からぶどうを育てる土地は山梨県では気温が暖か過ぎて、長野県で生産したぶどうが使われていると

TOP