環境農家とESG・SDGs 環境を日本語で考える力 英語で考える力

 環境農家という文字に軽い衝撃を覚えました。これまで何度も目にしていてもおかしくないはずです。にもかかわらず、あるテレビのドキュメンタリー番組で登場した人物が「環境農家」のタイトルで紹介された時、意表を突かれた思いでした。漢字4文字の重みを痛感 日本語の強さを改めて痛感しました。たった4文字

限界無しのGenkai集落 外国から多くの才能を日本国籍並みの自由度に

 もう10年前のことです。米国ニューヨークの近代美術館を訪れ、好きなカンディンスキーとピカソの絵画を見にいきました。久しぶりなので館内をぶらぶら巡っていたら、米国の新しい移住構想を提案するコーナーで足が止まりました。ルービックキューブのように人材と才能を引き合わて妙み発揮 目の前にはルービッ

企業のESG度を測るインパクト指標「見える化」が見えない落とし穴に嵌る 知らず知らず銀河の彼方へ

 経団連が活用を呼びかけている「インパクト指標」を改めて理解しようと試みました。途方に暮れました。 きっかけは経済・金融情報サービスのブルームバーグから届いた1通のメール。2022年6月に企業と投資家の対話に活用するよう提案した「経団連のインパクト指標」。この指標84項目のうち9項目でブルー

ディスコ Eco*Ten 10満点の8・0点 SDGsの総花的な贅肉を削ぎ、強い分野をより研磨する

 半導体の精密加工メーカーのディスコをEco*Tenしてみます。 創業は第二次世界大戦前の1937年。砥石の技術をもとに事業化しました。呉市は日本帝国海軍の本拠地で、戦艦大和を建造した造船所が今も健在です。余談ですが、大和を建造した大型機械が元気に動きているのを見た時は、日本の製造業の凄みに

富士通 聴障害者向け電車発着の動画表示  乗降客の心に大きく響く

 JR上野駅のホームで少年がお母さんに向かって手話を披露していました。背のすぐ後ろには清涼飲料水の自動販売機。その上には大きな画面を備えたディスプレー機が載っています。ちょうどホームに山手線が進入してきました。画面では駅員が手話で電車の到着を伝え、しばらくしてからドアが閉まりますと注意を喚起します。

キーエンス Eco*Ten は10点満点の6・5点 環境は身の丈に合わせて努力

 高収益企業の代表選手であるキーエンスを評価してみます。事業そのものはセンサーを軸にした自動制御技術を中心に事業を拡大している日本でもトップクラスの優良企業です。Eco*Tenの簡素な評点に異論を持つかもしれませんが、欧米の債券格付け会社を真似て勝手格付けに挑みます。 キーエンスの業績はずば

「サッポロバレー」再び シリコン製より猥雑なカオスからアイデアと自信を

 北海道札幌市が「サッポロバレー」と呼ばれたことを知っていますか。米国西海岸のシリコンバレーから世界の最先端技術をリードする若い企業が数多く輩出されるバイタリティに憧れて、世界各地で「〇〇バレー」と呼ぶことが流行していたこともありますが、札幌市からも世界から注目される起業家と事業が相次いで誕生してい

ESGとSDGs は広告の人気キャッチコピー 実践よりもまずは「映える」が最優先

 ESGとSDGsをどこ見たかを思い出してみてください。こんなつまらない質問を思いついたのは、最近見かける頻度が限られてきた印象を強く感じるからです。2022年に入ってロシアのウクライナ侵攻など世界を混乱に追い込む出来事が相次ぎ、マスメディアのニュースヘッドラインからESG・SDGsの文字が失われて

ESG、SDGsに2つの顔、表はイケメン、裏は 役員報酬や従業員ボーナスの査定対象に

 ESG、SDGsが役員報酬や従業員のボーナスの査定対象に採用する企業が増えています。世界の大手会計事務所のプライスウォーターハウスクーパーズ(PcW)のホームページをみると、英国の主要株価指数のFTSE100銘柄うち45%がESGの目標達成度を役員報酬を算定する基準のひとつとして盛り込んでいるそう

COP26  既視感ある結末 脚本通り? 「京都議定書」「パリ協定」は最後の一葉

  COP26が終幕しました。2021年11月の開幕当初に指摘しましたが、主要国代表が変革に挑む姿勢を強調する演技が目立つ一方、議論の中身に新鮮さが感じられませんでした。個人的には既視感のある国際会議と同じ風景と重なり、そのまま冷めて眺めていましたのでその結末にも驚きはありません。 なにしろ

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