街は創るものなのか、創られるものなのか 三井不動産の「宮下公園」が教える足りないもの

 東京・渋谷は大学生の頃、毎日のように歩き回りました。もちろん、夜はいつも通うバーボンバーで飲み、時には朝まで。ちゃんと勉強もしましたよ。渋谷のパルコを素材に広告やマーケティングに関する研究論文をまとめ、電通のコンテストに応募、第3位に入賞しました。もう40年以上も前の思い出ですが、センター街の風景

再開発は誰が決める 渋谷・六本木をコピペした明治神宮外苑は都民の財産か イコモスが見直しを

 再開発は誰が決めるのだろう?。自宅に近い最寄り駅前の再開発計画が浮上しているのを機会に素朴な疑問が浮かびました。東京都下の街ですから、過疎化が進んでいるわけではありませんが、対象地域は人通りも多くなく新たな需要が創出されるとは思えません。駅をいくつか乗り継げば日本有数の商業地域がにあります。買い物

カーボンゼロを目指すJERAの不思議 新エネの旗手なのか、化石燃料の隠れ蓑なのか

 気になって仕方がない会社があります。JERA(ジェラ)です。至る所で「JERA』を目にします。 まずテレビの広告頻度に驚きます。再生可能エネルギーやアンモニアなど駆使した最新のエネルギー技術を前面に出して「絶対」を繰り返しながら「発電の常識を変えてみせる」と強調します。「燃やしても

西武鉄道 再エネで全路線を運行 終着駅は地産地消型のエネライフでカーボンニュートラル

 カーボンニュートラル、あるいはカーボンゼロ。実際の生活を考えたら、目標として掲げても、とても達成に自信が持てません。テレビ番組によく出てくる「自給自足の生活」を真似ても、いつまで継続できるか。ただ、自分の活動を支えるエネルギーは極力、カーボンゼロに近づけたい。それは個人にとどまらず企業や政府なども

後発薬品だからって不正もゾロゾロは許されない 沢井製薬、日医工、小林化工

 1980年代、医薬品メーカーや医薬品卸を取材していると、「ゾロゾロ」という言葉を耳にしました。新人記者の頃です。「ゾロゾロって何ですか」と質問したら、後発専門の医薬品メーカーのことと教えてくれました。後発薬品がゾロゾロと呼ばれた時代も 新薬の開発は巨額投資と長い年月を要し、成功した

超吸水性ポリマーが農業を救う 大学発ベンチャーが地球環境問題の壁をぶち破る

 厚い壁をぶち破るブレイクスルーは、やはり常識に縛られないアイデアとパワーが生み出すようです。沖縄県の大学発ベンチャー企業、EF Polymerは100%自然由来の原料を活用する高い吸水力を持つポリマーを使い、農作に適していない荒れた土壌を改良する製品を量産化し、注目を浴びています。植物などが原料と

金融機関 本音と建前で繕う張り子のESG 不正見逃し、談合、仕組み債・・・

 金融機関のESGが根本から問われています。千葉銀のATM規制と仕組み債 千葉銀行。高齢者を狙った振り込め詐欺による被害を防止するため、70歳以上を対象に振り込み、引き出しそれぞれを制限しています。対象条件は振り込みが過去3年間履歴がない、引き出しも過去1年間に20万円超の実績がない口座保有

損保ジャパンのESG 言うは易し行うは難し ビッグモーターと共に隘路へ

 損害保険ジャパンがビッグモーターによる保険金の不正請求問題で金融機関としての基本姿勢が問われそうです。東京海上日動火災保険、三井住友海上火災保険と共に出向者を送り出し、事故車両の修理や紹介などで深い取引関係を構築していましたが、不正請求が発覚した2022年夏に東京海上と三井住友の2社は取引

アミューズ 音楽・エンターテイメントから地方創生に挑む 音楽はいつも地域と共に

 大手エンターテインメントのアミューズが富士山麓を舞台に地方創生プロジェクトに取り組みます。6月末に公表した中期計画によると、「世界と日本を繋ぐオリジナルコンテンツの創造」を次の目標に掲げ、4つの領域を提示しました。「アーティスト」「クリエーター」「デジタル」に続く3つについては、エンターテイメント

サラリーマン金太郎が活躍するのか都立葛西臨海水族園 企業秘密は黒塗り、誰のための入札

 漫画「サラリーマン金太郎」の有名な場面を久しぶりに思い出させてくれました。総合建設会社、いわゆるゼネコンを舞台に本宮ひろ志さんが描く主役の矢島金太郎は、大活躍する場面、場面でゼネコンの裏事情を教えてくれます。最大手のゼネコン幹部が「本当のことだから、笑えないんだよ」と苦笑するほどかなり正確に描写し

TOP